2008年12月20日土曜日

Etymotic Research ER20

ポータブルオーディオとはちょっと関係のない話です。

耳栓を買いました。Etymotic ResearchのER20という製品です。サウンドハウスのカード情報流出お詫びクレジットがあったので、まあまあお安く購入できました。

これまでも、フォーム系の耳栓は持っていたのですが、いかんせん何も音が聞こえません。もちろん、耳栓本来の目的からすれば、そうあるべきなのでしょうけれど、生活する上であまりに不自由です。

そこで目を付けたのがER20です。音を遮断するのではなく、音圧を下げつつ音を通すことを目的とした耳栓なので、騒音を完全に遮ることはできないものの、必要な音を聞き逃すこともないという点で優れていますね。

本体は二重のパイプからなる構造で、外側のパイプのイヤーチップ側が開口していますから、折れ曲がった(写真で言うと、チップの軸の脇を通って末端部分で内側パイプに入り、チップ内を通って先端に抜ける)共鳴管のようなものを形成しているのでしょう。さらに、内側のパイプの端(イヤーチップ側)には、音響抵抗らしきフィルターが付いています。

これらは、通す音のバランスを整えるための工夫だと思います。結果はなかなか上々で、少し低音よりになってしまうものの、そこそこ自然な聞こえ具合と言えるでしょう。

イヤーチップは、穴の開いた3段フランジで、昔のER-4用の白い3段フランジチップによく似ています。ただし、軸部分が長いチップなので、ER-4用のイヤーチップと交換することは無理そうです。

また、内側のパイプの端(イヤーチップ側)が非常に太く、一度チップを抜いてしまったら、再び装着するのはかなり大変そうに見えます。ただ取扱説明書のクリーニングの項目で、イヤーチップを洗う際には本体から外すこと、という記述がある上に、そもそも内側のパイプにはフィルターが付いているため、水洗い時に外すのは当然としても、果たして戻せるんでしょうか。

まあ、拭き掃除で乗り切りつつ、どうしても駄目となったら、新たに買い足しても良いかな。

2008年12月14日日曜日

ER-4Sを偲ぶ(?)

一時HeadRoomのサイトに、Etymotic Research製イヤホンER-4Sの生産が終了したと知らせる、こんな記述が出ていました。

SOLD-OUT! This Etymotic ER-4S model has been officially discontinued by the manufacturer effective Nov.1 2008. The identical ER-4P (portable) edition does not need any dedicated amplification and remains available in-stock!


今はその記述も消えているようなので、事情がちょっと分からないですけれど、生産終了という事実はなかったということなのでしょうかね。あいかわらず在庫は切れたままのようですから、単にEtymotic Researchが一時的に流通調整をしているのでは、という気もします。

しかし、最初に生産終了の文字をみたときには、愛用しているヘッドホンのHD580もそうですし、もう1つ持っているヘッドホンのK271もそうですが、ER-4Sも現行品ではなくなってしまうのかと思い、少し悲しい気持ちになりました。

それは感傷的な意味だけでなく、生産の終了は保守部品が払底する可能性(あくまでも可能性だけ)もはらんでいますので、実利的にも悲しいことです。幸い、HD580を手がけるSennheiserは、旧機種の部品在庫が豊富ですし、K271は頑丈この上なく不具合の出るそぶりすらありません。そしてER-4Sも、ケーブル以外はER-4Pと同じで、ER-4Pに抵抗を付加すれば全く同じものになるので、ER-4Pが存在し続ければ保守部品払底の恐れはないんですけどね。

まあ感傷がてら振り返ってみると、ER-4Sが登場したのは1991年だそうで、それまで特定用途向けのイヤホンしか手がけていなかったEtymotic Researchが、汎用性を備えた製品を目指したのがER-4BとER-4Sだったとか。

ER-4Pの発売は、それから8年後の1999年でしたか、それくらいの記憶があります。より汎用性を高めるという意味で、すでに当時からER-4Sの後継機だったと言えないこともないのでしょうね。

そんなER-4Sを偲び(?)、普段はこの季節に使わないのですが、引っ張り出してちょっと使っています。せっかくなので、イヤーチップもフランジではなくフォームチップと贅沢してみました。久しぶりにフォームを使ってみて実感するのは、遮音性、音のバランス、タッチノイズ耐性、いずれもはるかにフォームチップが勝っていることですね。これでチップの耐久性さえあれば。そこだけが残念です。

外で使うHD580を、環境音と融け合う音の気持ちよさとするなら、ER-4Sは隔絶する気持ちよさと言えるでしょうか。特にフォームチップを使うと、HD580では気持ちよくない騒音の中でさえも音楽以外何も聞こえず、次第に目に映る現実から乖離していくような、そんなトリップ感が心地よいというか危ないというか。あれです。アイソレーションタンク(懐かしい!)に入ったときの感覚を喪失した感じに似ていますね。

とはいえ個人的な見解ですが、散歩したり公園で座って音楽を聴くには、やはりヘッドホンの方が気持ちいいのは変わりません。基本的にイヤホンが苦手というのもあるのでしょうけれど。ER-4S生産終了気分を十分堪能した後は、また暖かい季節が訪れ、ヘッドホンでは暑苦しくて我慢できなくなるまで、しばらく休んでもらうことにしましょう。

2008年12月13日土曜日

小さいものは小さいものに

なんか出オチで済みません。iPod ShuffleとPredatorの組み合わせです。

こうしてみると、見た目は主客転倒というか、Ray Samuels Audio製のポータブルオーディオ、という感じがしないでもありません。

インターコネクトケーブルをもっと最適化すれば、よりポケッタブルになるのですが。

音の話をすると、ライン出力を持たない上にロスレスファイルに対応していないiPod Shuffleでも、ポータブルヘッドホンアンプの組み合わせは案外いけるんですよ。もちろん、優れた携帯性というiPod Shuffleの魅力が半減してしまうのは、言うまでもないのですけど。

この時、このiPod Shuffleにはビージーズの曲が入っていました。彼らのようにシンプルな曲調のポップスは、Predatorで聴くのが楽しいというか好きですね。よくはまると思います。SR-71やSR-71Aあたりだと、スケール感が出過ぎてしまって今ひとつです。

2008年12月7日日曜日

機種別に見たPHPAの使用比率統計

実は、またもくだらない話です。

ポータブルヘッドホンアンプ(PHPA)の機種別使用比率はどのくらいか、というのを1日単位で直近30日間(およそ11月いっぱいです)集計してみました。ずいぶんと暇そうですが、暇じゃありません。

PHPAに付箋紙を貼り、毎日寝る前に正の字を書いて記録した結果は、以下の通りです。

SR-71が13日、SR-71Aが7日、Predatorが4日、Portaphileが3日、未使用が3日。使わなかった日は、30から正の字の示す数を引いただけですから、記録し忘れた日の可能性もあります。

もちろん日によっては、ちょこちょこ終日音楽を聴いていたり、少しだけ聴いてそれっきりだったりと違いがあるので、これは稼働時間の比率ではなく、その日そのPHPAを選択した気分の比率を表わした数字、と言えるでしょう。

押しの強くないSR-71が多いのは、最近少々疲れ気味なのを反映しているのでしょうか。

2008年12月6日土曜日

今日のお供はPortaphile

今日のお散歩は(といっても多分何日か前)、Portaphile V2^2 Maxxedと第4世代iPodの組み合わせです。ハレーションを起こして、写真がソフトフォーカス気味ですね。

ビートルズあたりを聴いていたいなあ、と考えていたら、何となくこうなりました。特に意味はないですが、大変地味な第4世代iPodの音も嫌いじゃない、ということなんでしょうか。

音源が地味だと、押しの強いPortaphileも渋い感じで鳴るような、そんなのは単なる思いこみのような。今日は外部バッテリではなく、乾電池駆動だからそんな気がするのかな。

ところで、Portaphileにちょうど良いと考えていた大きめのゴム足が、まとめてどこかへ埋まってしまい、未だにこのアンプはベルクロ結合のままなんです。

せっかくなので、僕のベルクロ結合方法を少し細かく紹介しますと、アンプ側にベルクロテープ(HOSA WTI-148)を巻き(ふわふわ面が表になるように)、プレーヤー側にベルクロシール(ざらざらの方)を貼ります。

しかし、プレーヤーに直接シールを貼ると、はがすときが大変なので、iPod用樹脂ケースのボトム部分にベルクロシールを貼り、そのボトムケースにiPodをはめ込んでいます。

この時大事な点は、薄型iPod用のケースを使うことです。具体的には、Belkin Acrylicという製品の、第5世代iPod 30GBモデル用ボトムカバーを用います。ここに、第5世代iPod 80GBモデルや、第4世代iPod 40GBモデルをはめ込むと、写真の通りうまい具合に操作面が露出するので、操作性を損なうこともありません。

もしかしたら、このケースはそろそろ流通から消えているかもしれませんね。Portaphile用にちょうど良いゴム足が発掘でき次第、ひっつき虫を使う方法に移行するつもりです。

2008年12月3日水曜日

SR-71A、500台完売

Head-Fiネタです。

Ray Samuels氏の発言によると、SR-71Aは完売したそうです。
All SR-71A are gone, just waiting for 10 chassis to arive to ship the last SR-71 which ARE spoken for.
(大意訳:SR-71Aは完売したよ。現在10台分のケースが到着するのを待っているところだけど、これらは全て売約済み。)
結局、年末を待たずに500台出てしまいましたか。欲しがっていた人には十分行き渡ったと思いたいですね。

2008年11月30日日曜日

音色を表わすコトバ

音色を言葉で表わすのは難しい話です。観念的な言葉を使っているのをよく見かけますね(僕も含めて)。しかし、「ウォームな音だ」なんだと書いても、その言葉から得る印象と、実際に音を聴いて得る印象は、なかなか一致しません。

2ちゃんねるのポタアンスレで、誰かが用語の意味を書いていましたが、あれはおそらく、Stereophile誌の用語集から引用したものでしょう。色々と自省の意味も込めて、2ちゃんねるの投稿に倣い、音調の暖かさと冷たさに関係する部分を日本語に起こしてみました。盛大に誤解している可能性が大いにあるので、誤訳の指摘は大歓迎です。原文も併記しておきます。

コールド(Cold)
クールと同義だが、その程度がより強い様子。高域側の出力が過剰気味で、低域側の出力が弱い。
The same as "cool," only more so. Having somewhat excessive upper-range output and weak lower-range output.


クール(Cool)
ボディとウォームさが、やや不足している様子。およそ150Hz以下の出力が漸減していることに由来する。
Moderately deficient in body and warmth, due to progressive attenuation of frequencies below about 150Hz.


ボディ(Body)
活発さとしっかり感を示す出音の特性。「威勢の良さ」
A quality of roundness and robustness in reproduced sound. "Gutsiness."


ウォーム(Warm)
ダークと同義だが、その程度が弱い様子。ある程度のウォームさは、通常音楽的な鳴りを構成する一要素に含まれる。
The same as dark, but less tilted. A certain amount of warmth is a normal part of musical sound.


ダーク(Dark)
暖かみ、甘さ、過剰なこってり感を示す出音の特性。この音響効果は、周波数応答特性のグラフが、全体的に右肩下がりに傾いている(周波数が上がるほど出力が下がる)ことに由来する。
A warm, mellow, excessively rich quality in reproduced sound. The audible effect of a frequency response which is clockwise-tilted across the entire range, so that output diminishes with increasing frequency.


ガッツィ(Gutsy)
ボルジーに同じ。(Gutsinessが出ていたので追加)
Ballsy.


ボルジー(Ballsy)
朗々とし、パンチがあり、本能に訴える(体感的な圧力感や衝撃感を作り出す)システムを指す言葉。
Describes a system which is stentorian, punchy, and visceral.


ふむ。何だか分かったような分からないような。

P-51 Mustangの入金受け付け開始

先ほどRay Samuels Audioが、新版小型ポータブルヘッドホンアンプ(PHPA) P-51 Mustangのプリオーダー分について、入金受け付け開始を発表しました。

すでにSR-71Aの販売で明らかになったことですが、日本から注文すると、送り先地域によってFedexの追加送料が発生する場合があります。追加送料が発生するときは、Ray Samuels氏から連絡があるそうなので、メールチェックを怠らないようにした方が良いでしょう。

余計なお節介ですが、送金時には、送り先の住所氏名と希望の色と希望のシリアル番号(もし希望するなら)を明記しておきましょう。僕がHead-fiのプレオーダーで入金する場合、予約投稿の番号(予約スレ内で自分が書き込んだ記事番号)も併記したりします。

僕は注文した訳じゃないのですけれど、ホリデーシーズンにも突入したし、なんだか年末商戦祭り気分です。注文した人は早く届くと良いですね。

2008年11月23日日曜日

例の外付けバッテリ

2ちゃんねるのポタアンスレに、次のような投稿がありました。書き込めないので、勝手に引用しますね。

Portaphile V2^2 の外付けバッテリー、
PM85-22の後継のPM85-25がロアに出てます。
ttp://www.rowa.co.jp/cabinet/product_list.cgi?F=&cat_select=%a5%ed%a5%ef&topdis=&key=&grp=&ganre=%b3%b0%c9%d5%a4%b1%a5%d0%a5%c3%a5%c6%a5%ea%a1%bc
PM85-22は韓国製の電池を中国でアッセンブルかなんかで、春先に購入した時には
2回交換しても不良品で、最後は返金。ロアの対応はよかった。
仕方なくExpansysで香港から買いましたが、これはOKだった。
SM-4復活, SR-71A, P-51の登場で今更のPortaphile V2^2ですが…


で、実際の製品ページがこちら

掲載写真を見ると(写真拝借)、かなり分厚い電池のように見えますが、おそらくこの写真はPM85-44(またはその同等品)の写真を使い回しているだけでしょう。該当ページのスペック記載を読んでみると、外形寸法は55.5mm x 24mm x 82mmとあるので、もっと薄い形状と思われます(PM85-22と同程度?)。ちなみにPM85-44の寸法は、59mm x 42mm x 82mmです。

2ちゃんねるの書き込みにあった、不良品の件は気になりますね。リチウムイオン2次電池だし、購入する方は気をつけてください。うちのPM85-44は無事でした。

2008年11月17日月曜日

アンプとプレーヤーのいれもの

ポータブルヘッドホンアンプ(PHPA)とプレーヤーを持ち運ぶいれものの話です。

鞄などに入れてしまう方が楽なような気もしますが、僕のポータブルオーディオは、仕事を放り出して逃避行に出かけるときの友でもありますから、身軽でなくてはなりません。

そこで、やはり腰に下げるタイプの小さなバッグを使いたくなります。

少し探してみると、お洒落なファッションブランドなどに、その類のバッグがたくさん見つかります。しかし、僕はそんなお洒落ボーイではないため、とてもじゃないですが手が出ません。

それではどうするか。この種の便利小物は、お洒落ブランド以外にアウトドア用品ブランドでも多く見かけます。ざっくりしたデザインの製品が多いので、お洒落度合いに気圧されることもありません。

というわけで、しばらく前から使っているのが、スノーピーク製のBポケットという製品です。本来は、500mlペットボトル用のホルダー兼、汎用のユーティリティバッグですね。

ボトルホルダーとしては大きすぎる上に、断熱性がないのでいまいちですが、ユーティリティバッグとしてはなかなか便利で、かなり広口で深さもあるため、PHPAとプレーヤーと予備バッテリや外部バッテリを余裕で収納できます。収納量を具体的に示すと、

  • 複数の006P型電池を底に入れ、その上にSR-71(または71A)とiPodのセット(写真で示した組み合わせ)。
  • 外付けバッテリPM85-44を底に入れ、その上にPortaphile V2^2 MaxxedとiPodのセット。

というパッキングが可能です。

Bポケット最大の欠点は、上記のリンク先の写真を見ても分かる通り、付属のカラビナがアクセサリーカラビナだという点でしょう。アクセサリーカラビナは、たとえ無理な力を掛けていなくても、不意に折れることがあるので、キーホルダー程度の用途以外に使い途がありません(本音を言えばキーホルダーにするのもやめた方が良いと思います)。アウトドア用品ブランドのくせに、なぜスノーピークがこんなものを付けるのか理解に苦しむところです。

やはりカラビナは、普通のカラビナ(登山用のカラビナ)を使った方が良いです。用途から考えれば、過剰スペックと思われるかもしれませんが、日常的に使うものなので、つまらない心配を抱えるよりずっとましですから。普通のカラビナは、必ず耐荷重表示があります。登山用品店などで探してみてください。

2008年11月9日日曜日

長らくご無沙汰だったALO製Cryo LOD

ALO Audio製ラインアウト用ドック(LOD)ケーブルCryoの話です。

クライオ処理がどうしたこうした、というような能書きがあったと思いますが、早い話が少し太めの銅撚り線を3本編んだだけのケーブルです。情報量の減衰がかなり多いのか、音の定位は少々甘めで、悪い言い方をすれば曇ったようにも聞こえます。

実際のところ、手持ちのLODケーブルの中では、最古参の1本なのですが、つい最近、部品箱(あるいはがらくた箱)の中から発掘するまで、だいぶ長いこと使っていませんでした。おそらく、その曇ったというか、エッジの鈍ったような感じに嫌気がさして、しまい込んだのでしょう。

ところがですね、先日もちょこっと写真に出ましたが、久しぶりに発掘して以来、少し使用頻度が増えているんです。なんと言いますか、その曇ったような鈍ったような感じが、奥行きを生んでいるように聞こえ、それが気持ちいい、なんて気がしています。

写真にたとえるなら、被写界深度が浅く、球面収差も盛大に残っている状態で、主題以外はぼやぼやにぼけている反面、そのぼけ故に立体感が生まれている写真に似ているような、そこまででもないような。

まあ、屁理屈をこねなくても、素朴な感じが耳に優しかったりするので、なんだか最近、株を上げているLODなのでした。

2008年11月7日金曜日

SR-71A完売まであとわずか

何だか特売の煽り文句みたいですが、Ray Samuels Audioによると、SR-71Aは500台の限定生産数まで、残りおよそ80台程度(銀色と緑灰色のみ)だそうです。

先代のSR-71が、3年程度の販売期間で1000台に届かなかったことを考えると、思った以上に足が速かったですね。

ちなみに、Ray Samuels氏によれば、500台以上は絶対に作らないということではなく、必要な部品が用意できれば、さらに作ることもやぶさかでないそうです。

2008年11月2日日曜日

今日の散歩はPredatorといっしょ

秋も深くなってきました。この時期は、仕事の締め切りから逃避してふらふらと歩き回るのにちょうど良い季節です。

少しスローな気分のこんな日は、第4世代のiPodとALOのCryo(銅線三つ編み)とPredatorという、スローな組み合わせ(特に深い意味はありません)がうまくはまります。

最近というか、9月頃に気付き始めたのですが、Predatorの音の定位する感じが少し変わってきまして、時折一部の音だけが、突拍子もないところから聞こえてくるようになりました。

それ以前は、そんな感覚を覚えなかったので、おそらく音が変化しているのではないかと想像します。このPredatorを購入したのは、昨年のクリスマスのことですから、あれから9か月も過ぎて、未だに音が安定していないのでしょうか。変わったアンプですね。

話は定位の感じに戻りますが、「突拍子もない」とは、ほかの音が構成する空間とかけ離れた位置というか距離に、一部の音が定位するという感じです。そのため、ちょうどヘッドホンで音楽を聴いている最中に、近づいてくる自転車の音に気付いた時のような、一種の防御反応が起きて、無意識にどっきりしてしまいます。

これは決して嫌な感覚ではなく、むしろそのどきどき感が面白く、僕の中でPredatorは愉快なアンプになりつつあるようです。ただ、ラインアウト用ドック(LOD)ケーブルにALOのCryoを使うと、その感じは薄まってしまうんですけどね。

さて、先日紹介した「ひっつき虫」ですが、実に快適です。この写真のように見た目すっきりで操作も快適、そしてこんな風に転がしてもピタリと安定しています。

2008年11月1日土曜日

PHPAとプレーヤーのくっつけ方

ポータブルヘッドホンアンプ(PHPA)とプレーヤーをどうやって固定するか、という話です。


別に固定しなくても、使う分にはさして問題がある訳ではありませんが、両者を繋ぐケーブルやコネクタに不要なストレスを与えないためにも、そして操作性の面でも、できれば一体化するように固定した方が望ましいと言えます。


おそらく最も一般的なのは、幅広のゴムバンド(シリコンゴムバンド?)で留めてしまう方法です(Dock Staarより写真拝借)。利点は、手軽でシンプルなところでしょうか。しかし、プレーヤーがiPodだと、画面や操作用ホイールの一部をゴムバンドが覆ってしまい、快適操作とは言い難い状態になることが欠点ですね。また組み合わせる機器によっては、適当なサイズが見つからないかもしれません。


ゴムバンドではなく、両面ベルクロテープ(サンワサプライよりケーブルタイCA-MF5の写真拝借)でPHPAとプレーヤーをぐるりと巻いてくくりつける方法もありますが、これもゴムバンド法と同様に、プレーヤーの操作面を部分的に覆ってしまう欠点があります。また、両面ベルクロテープは、ざらざらテープとふわふわテープを背中合わせに接着したものなので、テープ自体の厚みがかなりあり、見た目的にあまり綺麗ではありません。


ほかに、シールタイプのベルクロ(クラレ製マジックテープ10RPの写真拝借)をPHPAの天板とプレーヤーの底面に接着し、両者を合体させる手もあります。こちらの方法は、プレーヤーの操作面が完全に解放されるので、快適な操作が可能な反面、ベルクロ同士の貼り合わせ(ざらざら面とふわふわ面の貼り合わせ)がかなりの厚みを持つことから、PHPAとプレーヤーの隙間が大きくなりがちで、機器の組み合わせと手の大きさによっては、持ち辛いこともあるでしょう。

さらに欠点としては、接着しているベルクロシールがじゃまになり、PHPAやプレーヤーの拭き掃除が困難になります。また、接着剤がかなり強力で、はがすのに手間が掛かるほか、はがしても頑固な接着剤が機器側に残ったりして厄介な面もあります。


もう1つベルクロを使った方法として、PHPA側にベルクロ式ケーブルラップ(HOSA WTI-148の写真拝借)を巻く方法があります。ここで言うベルクロ式ケーブルラップとは、僅かな接着しろでざらざらテープとふわふわテープを「繋いだ」もので、背中合わせに貼り合わせた両面ベルクロテープと異なり、テープ自体の厚みが薄い点が特徴です。


プレーヤー側は、前述した方法と同じくシールタイプのベルクロを用いるため、前述と同様の欠点はありますが、少なくともPHPA側のベルクロテープ着脱は自在なので、掃除は楽になります。

僕はこの方法を長らく使っていました。このHOSA製ケーブルラップは何かと便利なので、大量の手持ちがあったことも理由ですね。


さて前振りが長くなりましたが、ここからが本題です。ベルクロを使う方法は、それなりに快適なものの、どうしても汚れやすく、見た目が汚くなりがちです。そこで、もっとシンプルな合体方法はないかなあと思案していたところ、実に具合の良いものを見つけました。それがHenkel製のPritt Multi Tackです(写真拝借)。

これはどういうものかというと、ちょうどかみ終えたチューイングガムのような材質で、適当な大きさにちぎって、物と物の間に挟み、弱めの接着力で貼り合わせることができます。


接着力の弱さに不安がありましたが、手元にある最重量級PHPAのSR-71をぶら下げても、勝手に脱落する様子は全くありません(4点接着)。そしてもちろん、容易にはがすことも可能です。


おそらく、繰り返して使用するに伴い、接着力は低下していくと思います。しかし安価な製品なので、気にせずどんどん取り替えて使っていけそうです。また、非常にロングセラーの製品ですから、今後供給が止まる心配もないでしょう。国内では、コクヨが「プリットひっつき虫」というひどい名前で販売しています(写真拝借)。

正直なところ、この方法はかなり気に入りました。見た目もすっきりです。なお、はがしたときに少しかすが残るので、ひっつき虫自体か粘着テープなどを使って、ぺたぺたと付けはがしを繰り返して掃除すると良いですね。

2008年10月31日金曜日

P-51 Mustang予約開始

Ray Samuels Audioが、新作小型ポータブルヘッドホンアンプ(PHPA) P-51 Mustangの予約受付開始を発表しました。

価格は、プレオーダー200台分に限り、通常375ドルのところ325ドルだそうです。

予約方法は、Head-FiのP-51 Mustangスレに予約する旨を書き込んでおいて、送金受け付け開始のアナウンスがあり次第、お金を送る(早まって送金しないこと)という、いつもの形態です。

僕?

僕は今回パスと言うことで。

2008年10月26日日曜日

2週間ぶりのSR-71

久しぶりにSR-71で音楽を聴いていました。2週間ぶりくらいでしょうか。これほど離れていたことは、今までになかったことです。

実は先日、めざとい甥っ子にSR-71Aの存在が見つかりまして、「また増えたのなら、アレ(SR-71)をくれ」とのこと。黒い小箱ばかりなので、気がつくまいと思っていたのに。とはいえ、可愛い甥っ子の言うことですから、それも悪くないかと思い、綺麗にしておこうと掃除がてら音楽を聴いていた訳です。

しかし、改めて聴き込んでみると、今更ながらにやっぱりSR-71Aとは違うなあと感じますね。ちょっと押しの強いSR-71Aと控えめなSR-71という感じでしょうか(SR-71AはHiゲインで使っているせいかもしれません)。

こちらが聴く気満々の時は、押しの強さをがっちり受け止めることができるのですが、力を抜き気味の時は、少々くたびれてしまうというか、聴き負けてしまうこともあります。

そんなわけで、SR-71の優しさは代え難く、手放すのは無理と結論するに至りました。とりあえず、時々好きなものを貸してあげるから(住まいが隣なのでいつでも取り返せますし)ということで納得してもらうことに。

ところで、なぜSR-71が良いのか訊ねたところ、「見た目のメカっぽいところが良い」だとか。一体どのあたりにそれを感じるのか理解しかねますが、その言いっぷりには、やっぱり男の子なんだなと感心するやら、こそばゆいやら。

2008年10月25日土曜日

箸休めのPortaphile V2^2 Maxxed

Portaphile V2^2 Maxxedの話です。

しばらくSR-71Aにばかりかまけていましたが、いつも同じ食事では食べ飽きるのと同じように、PortaphileやPredatorといったポータブルヘッドホンアンプ(PHPA)に取り替えて目先を変えるのは、これまた楽しい遊びです。

Portaphileは、決して薄口の味付けではありません。どっしりとした筋肉質でありながら、きりりと端正に鳴る音が特徴的で、押し寄せる音楽に圧倒され、相手の意のままに組み敷かれてしまうかのような快感が、何より素晴らしいPHPAです。

Portaphile、SR-71A、Predatorを聞き比べてみると、Portaphileの低音は最も低いところから鳴っているようで、僕の低音バロメータである指先や尾てい骨のピリピリ感は、Portaphileを使っているときに、最も強く感じます。その次がSR-71Aで、僅かな差でPredatorが続くといった感じでしょうか。

SR-71よりも音の迫る感じが増したSR-71Aも、音がどっと迫ってくる(下品を承知で書けば音に犯されるような)Portaphileの迫力には及ばず、今日は音楽にやられて(下品で済みません)しまいたい、なんて気分の日に、Portaphileは欠かせません。

そういえば、Portaphileの欠品はなかなか解消しませんね。時折思い出したように少数を出荷しているようですが、定常的に受注可能な態勢が整うには、まだまだ時間が掛かるのでしょうか。コストパフォーマンスとかつまらないことは言いたくないですが、比較的安価な上に、とても優秀なPHPAなので、現状は残念と言うほかありません。

2008年10月23日木曜日

P-51 Mustang続報

今日もHead-Fiから。

まだ公式のコメントはありませんが、伝聞情報としてP-51 Mustangの概要を伝える投稿がありました。

技術的な情報は該当の投稿を読んでもらうとして、予価は375ドルだそうです。年末に発売予定で、200台をプレオーダー価格で割引販売する模様。

2008年10月22日水曜日

P-51の写真とSouthern California Meetの様子

Ray Samuels Audioが準備中のポータブルヘッドホンアンプ(PHPA)、P-51 Mustangですが、Ray Samuels氏が同製品を持ち込んだSouthern California Meetの様子を伝えるスレがHead-Caseに立っていました。

P-51を色んな方向から撮影した写真も出ていますね。ミニチュア好きとしては心惹かれるものがありますが、僕にはちょっと小さすぎるかもしれません。


2008年10月20日月曜日

Ray Samuels Audio P-51 Mustang

もうひとつHead-Fiから。

Ray Samuels Audioが、新型の小型ポータブルヘッドホンアンプ(PHPA)を準備しているようです。

ある投稿で、すでに写真が出ていますが、公式のアナウンスは見つかりませんでした。

天板に、P-51 Mustangと書いてありますね。これが製品名でしょう。それから、何かのスイッチらしきものがあるようです。ゲイン切り替えスイッチでしょうか。Tomahawkを内蔵リチウムイオン電池にして小型化すれば、こんな感じだろうかと想像しますがどうなんでしょうね。よりこってりした味付けに変えているのかもしれません。

もしかしたら、PredatorのUSB DACなしバージョンとか。

Head-Fiのスレの使い方が分かり難いといけないので、感想にもリンクしておきましょう。1つめがこれで、2つめはこちらです。どちらもべた褒めですが、まぁこれはお約束ということで。

MINAアンプ?

Head-Fiで、MINAというポータブルヘッドホンアンプ(PHPA)を紹介する投稿がありました。
これは一体?

何というか、Ray Samuels Audio製ポータブルヘッドホンアンプ(PHPA)のTomahawkにそっくりですね。それにしても箱がすごい。

該当スレの続報によれば、「(中国の)Storm Audio製のPHPAで、国外に販売も可能」だそうです。連絡先も投稿の中に書いてありました。

2008年10月18日土曜日

250時間を超えたSR-71Aと乾電池の使い方のこつ

飽きもせずSR-71Aの話です。

5セット目の電池を使い終わり、6セット目に入ってしばらく経ちました(他のアンプも含めた常用サイクルで使用中)。概算で250時間から300時間の間です。いつまでくだらない根気が続くのか分かりませんが、当分乾電池に番記してみようかと。

前回、200時間を経過した段階で、低音を中心に残っていたごく僅かな緩さはほぼ完全に消え、言い過ぎを恐れずに書くなら、今はむしろスピード感すら出ているような感じがします。ロマンチックというよりノリが主体のポップス系の音楽でも温和になり過ぎることなく、結構小気味よく楽しめるようです。

音場の表現は、初代のSR-71に比べ、遠くに感じる音はほとんど同じ一方で、近くに感じる音はより近くで鳴っていて、SR-71の一歩退いた感じとは異なるという印象が、さらに強くなりました。

そして、音のコントラストというか、音の際立ち具合は、5セット目の電池を使っている間に強くなり、かなり透明感が高まりました。これは、SR-71と比べて解像に優れることに起因するのかもしれませんが、良く分かりません。もしかしたら、ノイズフロアがだいぶ低いのかも。

おしまいに電池の話を。どういう理屈か知りませんが、SR-71Aは(SR-71も)2つの電池のうち、片方だけがへたってくると、もう片方が元気でも音が出なくなります。片減りというやつですね。というわけで、時々思いついたとき程度で良いので、電池を左右入れ替えてやると、確率的に消耗を平準化できるため、ちょっとだけ長持ちします。

最後が貧乏くさい話で済みません。

2008年10月12日日曜日

SR-71とSR-71Aに共通する裏蓋の閉め方のこつ

誰でも知っているような話です。

SR-71とSR-71Aの裏蓋(あるいは電池室の蓋と呼んでも良いですが)は、かなり原始的な設計で、パチリとスマートに閉めるようなものではありません。かといって、ローレットナットを締め込んでいく力だけで電極のばねに抵抗し、裏蓋を閉じようとするのは、中々力のいる困難な作業です。指も痛くなりますしね。

というわけで、もう少し楽に蓋を閉じる方法です。すでに実践している人が大半だとは思いますが、もし困惑している人がいたら、参考にしてください。

  1. 電池を入れて裏蓋をあてがい、ローレットナットを軽くはめたら、片手にアンプを持つ。
  2. アンプを持った手の人差し指と中指をフロントパネルに添え、親指を裏蓋に置く。
  3. 思い切りぎゅうっと指で挟み、裏蓋を押し込む。
  4. 空いた手の指を使って(人差し指1本で充分)、ローレットナットが軽くきゅっと止まるまでクルクル回す。

これでおしまいです。軽く留まっているだけのように思えますが、中から押し出す力が裏蓋に掛かっているので、ローレットナットはしっかりと留まっているはずです。それと、光にかざして見たりすれば、かすかに隙間が残っているかもしれませんが、そういう細かいことは気にしない気にしない。そんな設計の裏蓋なんです。

2008年10月11日土曜日

GP Batteries Super Alkaline (6LF22)


GP Batteries製006P型アルカリマンガン乾電池Super Alkalineです。

東芝アルカリ1の手持ちがなくなったので、新たに購入しました。単価150円とお安いのが特徴ですね。まだ使っていないため、性能は何とも言えませんが、ただのアルカリ電池ですし、取り立てて悪いということはないでしょう。

1箱10個だということを失念し、12個注文したらこのような組み合わせに。

写真から分かる通り、短絡防止用のテープが貼ってあります。PROCELLのプラスチック成形部品のような豪華さはないですが、これで十分です。ちなみに東芝のアルカリ1は、テープではなくシュリンクパックで端子を保護していました。いずれにしても、台紙+ブリスターパックに比べれば、はるかにゴミが少なく、結構なことです。

ゴミを気にするなら、2次電池を使えば良いのにと思わないこともありません。がしかし、使いっぱなしで済むアルカリ電池の気軽さは、中々手放しがたいものがあります。

というわけで、とりあえずSR-71Aにあてがってみたところ、寸法的な問題はありませんでした。一応採寸した結果(誤差プラスマイナス0.05mm)も記載しておきます。

47.60mm
26.15mm
17.00mm

2008年10月10日金曜日

オリジナルに戻ったSR-71

特に内容のない話です。

今日、部品箱(あるいはがらくた箱)をひっくり返していたら、SR-71に元々付いてきた(と思われる)ボリュームつまみが出てきました。

先日、SR-71Aと一緒に注文した裏蓋の純正ローレットナット(あるいはサムナット)と合わせて、久しぶりにSR-71がオリジナルの姿に。

何だか嬉しそうだったので、いや、僕が嬉しかったので、写真を撮ってみました。別に、今更ながらの大きさ比較とか、そういう主旨ではありません。

こうしてみると、SR-71Aのフロントパネルは、少し赤みがかっていますね。せっかくだから、後ろ姿も。

ちなみに、今までSR-71のボリュームつまみには、下にあるようなウェッジ型のものを使っていました(写真拝借)。このような形ならばどの程度の回転角か指先で分かるので、手探りでボリュームをいじる際に、うっかり上げすぎずに済みます。背が高くて、ちょっと格好は悪いのですが。

あと、紛失したSR-71用ローレットナットの代わりに、Small Partsから購入したTNX-0440をつかっていましたが、後者の方が3.5倍くらい使いやすいです。こういう形ですね(写真拝借)。

SR-71のローレットナット(SR-71Aとは互換性がありません)が回しにくくて、「コンチクショー」と感じている人にはお勧めです。ちなみに、いわゆるRay Samuels Audio純正のSR-71用ローレットナットは、このTNX-0440の足の部分を切り落としたものだと思います。

2008年10月8日水曜日

使って実感するSR-71AとSR-71の違い

またもSR-71Aの話です。

このところ、SR-71Aをヘビーローテーション中です。こうして実地に使ってみると、SR-71との違いがしみじみと分かってくるような気がします。というわけで、SR-71Aになって変化した使い勝手を並べてみようと思います(いまさら?)。

プレーヤーを操作する際、持ち替えたりせずに済むようになった。

これまで、SR-71とプレーヤーを重ねて使っている場合、プレーヤーを操作しようと手に持っても、その具合によっては少し手の中で持ち替えないと、操作しにくかったりした訳ですが、これがSR-71Aだと、小型化のおかげか全く持ち替えずに済みます。

ボリュームつまみが不意にまわらない。

これまた、プレーヤーを操作しようとして手に取るときの話ですが、SR-71だと小指がボリュームつまみにあたり、意図せず音量が変わってしまうことがままありました。しかし、SR-71Aのボリュームは、回転に必要なトルクが大きくなっているため、こうしたことが起きませんね。

ミニジャックがきつめになった。

ミニジャック部品が変わったのか、緩めだったSR-71とは違い、SR-71Aではもっとしっかり目にプラグをキャッチするようになり、ちょっとしたテンションがケーブルに掛かったくらいでは抜けなくなりました。良し悪しがあるとは思うのですが、ヘッドホンのケーブルを何かに引っかけた際、軽くスポンと抜けた方が、ジャックに掛かる負担も少なくて済むと思っていたので、ここはちょっと不満です。

ゲイン設定が自分でできる。

SR-71も、注文時やRay Samuels Audioに送り返すことで、ゲイン設定の変更が可能だったのですが、やはり自分で変更できる方が手軽で良いですね。特にHiゲインの存在は、以前SR-71を購入する際に、標準よりもゲインを上げてもらうかどうか悩みに悩んだ僕としては(結局標準を選択)、実に嬉しい設定です。

確たることが言えないのですが、やはりゲインを大きくした方が、なんとなく綺麗な音になるような気がします。上手く説明できなくてアレなのですけど、少し試してみたところ、Loゲイン時は何だか音が窮屈な鳴り方になるような気がします。いや、そんな気がしないでもなくもありません、くらいで。

余談

SR-71に比べて、やや低音が多めのキャラクタにも慣れてきました。やはり解像はSR-71を上回り、見通しも良く感じます。ちょっとくどい気もしますが、それが訴求力につながっているのだと思ったり思わなかったり。

僕の中で、長らく主力を務めてきてくれたSR-71の行く末はどうなる?

2008年10月5日日曜日

SR-71Aに酔う

どうでも良いような話です。

SR-71Aに酔うと言っても、「酔いしれる」の酔うではありません。

先ほどまで、デビッドボウイのアルバムLowをSR-71Aで聴いていたのですが、音場表現の具合とマスタリングの兼ね合いなのか、平衡感覚が乱れて目が回ってしまいました。まるで乗り物酔いのような状態に。

体調の関係もあるのでしょうけど、久しぶりの感覚です。以前は何のアルバムだったか、いまいち覚えがないのですが、ツェッペリンかクラフトワークの何かだったような。その時のアンプはSR-71だったかな。マスタリング時に、何か変わったエフェクトとか入れていたりするんだろうか、なんて思ってしまいます。

まぁ、おそらく原因は僕自身なのでしょうね。やれやれ。

200時間を超えたSR-71A(バーンイン終了?)

Ray Samuels Audio製ポータブルヘッドホンアンプ(PHPA)のSR-71Aの話です。

アルカリ乾電池4セットを使い終わりました。およそ200時間を超えたと思います。簡単に計算してみたところ、アルカリ乾電池1セットあたりの稼働時間はやはり50時間程度(東芝アルカリ1)でした。

さて音の方ですが、前回書いた「低音の緩さ」は著しく改善し、全体的に見通しの良い鳴り方に変わっています。というわけで、感想をまとめてみました。SR-71と比べた相対的な印象です。素人耳の感想なので、勘違いや矛盾もあるでしょうから、あてにはしないでくださいね。

SR-71AはSR-71と比較して:
  • ウォーム度合いがやや強く低音が多めに聞こえる。
  • 低音の出方がわずかに緩い(Hiゲインだと歯切れが良くなる、ような気がする)。
  • わずかだが全体的に音が迫ってくる感じ。
  • 音場の広さはSR-71にちょっと届かない。
  • 定位の感じは同等。
  • 全体的に音の解像がやや勝り、SR-71よりも豊かなディテールを表現すると感じる。

個人的な(とりあえずの)総括。

引いた感じの優しい音の出方をSR-71の良さと捉えるなら、SR-71AはSR-71の後継ではなく、別物のPHPAだと思います。逆に、音が迫る感じが強まったことで、傾向的には汎用性が増したとも言えるでしょう。特に、現代的な音楽との相性は高まったと感じました。

すでにSR-71を使っている場合、より濃いめの音を求めるなら、SR-71Aは選択肢としてあり得ると思います。一方、SR-71の音を知っていて入手しようとしたが叶わなかった人の場合、求めている音と異なる可能性があるので、何らかの機会を捉えて試聴すべきです(なかなかそういう機会はないかもしれませんが)。

ただ、細かな比較を抜きで考えた場合、SR-71Aもやはり広めの空間から情報量豊かに音を聴かせるタイプのPHPAで、SR-71と同様にスケール感を良く表現すると感じます。大まかに捉えれば、同類のPHPAと言えるかもしれません。宗教音楽(キリスト教系の)などは、非常に心地よく堪能できるでしょう。

ともあれ、どんなPHPAもその音はそのPHPAでしか得られない訳で、SR-71Aの音を聴いてみたいという好奇心があるなら、それに逆らうべき理由は見あたらないですね。

最後にバーンインですが、SR-71の経験から、Ray Samuels氏の言う200時間程度で音が落ち着くとはとても思えません。まだ変化する可能性は十分にあるのでは、と考えています。というわけで、SR-71Aは常用機の1つに加えて、今後もゆっくり付き合っていこうかと。

2008年10月4日土曜日

1周年を迎えた6周年記念アンプのHEADSIX

そういえば、今日はMeier-Audio製ポータブルヘッドホンアンプ(PHPA)のHEADSIX発売から丸1周年です。

HEADSIX自体がHead-Fi6周年記念企画アンプですから、それ自体の1周年というのも変な話ですが、1年が過ぎたのだからHEADSEVENに名前を変えるとか、売るのをやめてしまうとか、そういったことはないようですね。

逆に言えば、HEADSIXを1年間で売り切ることができなかったため、新たな企画としてHEADSEVENの出てくる可能性がなくなってしまったと言えるのかもしれません。

HEADSIX販売開始発表スレを見ると分かりますが、限定生産数は600台でした。HEADSIXは、MOVEの簡易バージョンという印象が強かったこともありますが、非常に小さなPHPA市場の規模を考えれば、600台はあまりに大きい数字だったということでしょうか。

工作上の難が多少あるとはいえ、値段は安いし、綺麗で素直な音を出すし、悪くないとは思うものの、小さな市場で人気を得るのは難しいことなのでしょうね。

2008年9月30日火曜日

SR-71A、100時間経過報告

Ray Samuels Audio製ポータブルヘッドホンアンプ(PHPA)のSR-71Aの話です。

使用中のアルカリ電池が、3セット目に入りました。おそらく100時間を経過しています。

推奨バーンイン時間は200時間との話なので、簡単に現段階の感想を。

開封当初より収まってはきましたが、まだ緩めの低音が目立ち、重い感じです。また、低域が緩くて出しゃばるせいもあるのでしょうが、全体的にSR-71よりもウォーム度合いがかなり強い(強すぎる)印象も。聞き比べてみると、現段階ではSR-71の方が洗練された音に聞こえます。まだまだSR-71Aには時間が必要なのかもしれません。

ただし現段階のSR-71Aは、決して聴けない音ではなく、もし手元に他の惚れ込んだアンプがなければ、十分常用レベルでしょう。

2008年9月28日日曜日

SR-71AとPowerizerの電池

電池室が先代のSR-71よりも狭くなったと評判(?)のSR-71Aの話です。ここに出てくる寸法は、全て誤差プラスマイナス0.05mmです。

以前、Portaphile V2^2 Maxxedに使おうかと思って買っていたPowerizerの006P型リチウムイオン2次電池(いわゆるPowerizerロゴありの電池)が出てきたので、SR-71Aにあてがってみました。

すると、1個は何の問題もなくするりと入りましたが、もう1個は不安を覚えるほど高さ(短辺方向の大きさ)がぎちぎちでした。

そこで早速採寸してみると、問題のない電池の短辺方向は17.00mmで、ぎちぎちの電池の短辺方向は17.20mmです。思ったより大きなばらつきですね。これほど大きなばらつきではありませんが、アルカリ電池の東芝アルカリ1も、きつめのものと余りきつくないものがあります。

ついでに、SR-71Aの電池室の高さを測ってみたところ、端っこの方で17.20mmでした。なるほど、これはかなり厳しい。

余談、2chポタアンスレまとめサイトの電池互換情報がかなり充実気味です。

2008年9月25日木曜日

Ray Samuels Audio SR-71A到着

Ray Samuels Audio製ポータブルヘッドホンアンプ(PHPA)のSR-71Aの話です。

結構早めに入金したつもりでしたが、第一陣には間に合わず、本日到着しました。以下、ここに出てくる寸法の値は、誤差プラスマイナス0.05mmと考えてください。

電池室の話

噂通り、初代SR-71に比べて電池室の余裕は少なくなり、裏蓋を完全に閉めきるのはちょっと困難で、多少隙間が開いていてもいいや的な感覚でないと辛いかもしれません。

具体的には、MAHA Powerex 9.6Vをはじめ、PROCELL 9V (アルカリ電池)や東芝アルカリ1 9Vでも、裏蓋を隙間なく閉めきるのはまず無理で、わずかに隙間が開きます。

強引に閉めていけば、ローレットナット(サムナット)のある角の方はぴったり閉まりますが、ローレットナットのない角の方は隙間が残ります。つまり、裏蓋が対角方向に曲がっている状態ですね。

これは、いかにも望ましくないので、無理に閉め切ろうとはせず、多少の隙間を許容した方が良いでしょう。まあ、厳密な話をすれば、初代SR-71でもかすかに隙間は空いてしまう訳で、気にしない方がよろしいかと。何だったら、電極のバネを少し潰してみるとか。

ただ、電池室の高さ(電池の短辺方向に許容する大きさ)も、初代に比べて大幅に狭くなり、東芝アルカリ1 9Vの場合は取り出すのが困難なほどになってしまいました。これは少し困ったな。

ローレットナットの話

それと、蓋が閉めにくい話に戻りますが、初代に比べてローレットナットが小径化しました。そのため、思い切り締め込もうとすると指が痛いです。

具体的な数字を示すと、初代SR-71のローレットナット外径は8.15mmで、SR-71Aのローレットナット外径は6.60mmでした。ネジ自体も細くなっています。おそらく、TomahawkやHornetで使っているものと同じネジ径/ネジピッチではないかと推測します。

以前2ちゃんねるのポタアンスレにも書きましたが、初代SR-71用のローレットナットを紛失したため、SmallPartsという米国の部品屋さんから代替ナットを多数購入していました。しかし残念ながら流用は利かず、初代SR-71専用の予備となってしまいました。あぁもったいない。

今回、SR-71Aを注文するにあたり、なくしてしまった初代SR-71用の純正ローレットナットも注文してみたのですが、まとめWikiにある記述とは異なり、1ペア15ドルでした。後で直しておきます。

寸法の話

さて、SR-71Aが届いたら、色々と採寸してみようかと思っていたのですが、外形についてはいろいろなところに写真が出ていますから、おおよその見当は付くでしょう。

そこで、もしかしたら気になる人がいるかもしれない寸法だけ測ってみました。

  • 入出力ミニジャック間の幅:中心から中心まで15.30mm
  • 入力ジャックとボリュームつまみ間の幅:ジャック中心からつまみの外縁まで10.75mm

でした。これなら太いプラグでも安心ですね。

音の話

記憶が定かではないのですが、初代SR-71の音が「これなら」と思えるようになったのは、半年以上過ぎてからだったように思います。したがって、SR-71Aも箱から出したての音は聴けたものじゃないだろう、と想像していました。

しかし意外なことに、SR-71Aは最初から結構聴ける音を出します。初代に比べ、重くて少し緩めの低域が目立つ感じがありますが、初日から常用できる水準にあると思いました。

いずれにせよ、音は少しずつ変化するでしょうから、落ち着くまでは特定の感想を持たないことにします。

2008年9月23日火曜日

006P型電池の大きさ

2ちゃんねるのポタアンスレに、こんな話が出ていました。書き込めないので、勝手に引用しますね。

Head-Fiのスレもチェックしてるけど、その中で「MAHA230mAhは長くてダメ」という
話が出てきてまさに涙目ですわ。


これは、SR-71AでMAHA Powerex 9.6V電池が使えないというHead-Fiに書き込まれたレポートに関する話です。そして、多分これを受けてのことだと思いますが、こんな書き込みもありました。

MAHAの電池の長さってどれくらい?
DLGよりも長いのか?


DLGの電池は持ち合わせていませんが、手元の006P型電池の大きさを測ってみました。サンプル数はそれぞれ1個。誤差はプラスマイナス0.05mmです(目盛りの見極めが辛いので誤差はもっと大きいかも)。MAHAでも、それほど長いという訳ではないんですよね。まあ、真実はものが届いてから、ということでしょうか。

MAHA Powerex 9.6V 230mAh
48.05mm
25.95mm
16.60mm

PROCELL 9V
47.55mm
25.85mm
16.65mm

東芝アルカリ1 9V
47.70mm
26.30mm
17.20mm

DAP時代のポータブルオーディオ選び

最近、AudioLineOut製ラインアウト用Dock(LOD)ケーブルのCryoを改めて見直していたりしますが、それとは全く関係のないどうでも良い話です。

知人の中に、僕と同じくいい年してポータブルオーディオ好きな方がいまして、「なぜ君はiPodなのか」というのが口癖です。彼曰く、「音質を求めるなら他にも選択肢があるだろうに」ということらしいです。

至極もっともな話ですが、DAP全盛の今、音だけでプレーヤーは選択できないな、というのが僕の実感です。

少しポータブルCDプレーヤーを使っていた頃を思い出してみましょう。当時持ち歩いていたのは、プレーヤー、CDバインダ、ヘッドホン(イヤホン)でした。

一方DAPではどうでしょうか。一般に、持ち歩くのはプレーヤーとヘッドホン(イヤホン)ですね。ここで大事な点は、DAPはポータブルCDプレーヤーを置き換えただけではなく、ストレージ(CD時代に照らすならバインダ)も兼ねているということです。

そして、選択基準の話になります。ポータブルCDプレーヤーの頃、プレーヤーの違いは主に性能だけで、使い方はどれも大差ありません(一度設定などを済ませてしまえば、あとはCDを入れて再生するだけですから)。したがって、音質だけを基準に製品を選択することが可能でした。一方CDバインダは、収納枚数や閲覧性など、自分の使い方に適したものでなければなりません。つまり、CDバインダの選択基準は使い勝手だったということです。

ちょっと極論ですが、音質はポータブルCDプレーヤーが担い、使い勝手はCDバインダが担っていたと言えます。

しかしDAPでは、ストレージも兼ねるという性質上、ポータブルCDプレーヤーとは異なり、収容可能な曲数や閲覧性などの使い勝手も考慮しない訳にはいきません。使い勝手が自分に合わなければ、いずれ嫌になって使わなくなってしまいます。

そのためDAP時代を迎えて以来、まず使い勝手ありきでプレーヤーを選択するというのが、僕のポータブルオーディオに対するスタンスになったのでした。ポータブルヘッドホンアンプ(PHPA)は、もちろんCD時代と変わらず、なるべく耳の喜ぶ音を聴くための(愛用するヘッドホンをできるだけちゃんと鳴らすための)手段ですが、あくまでも使い勝手優先で選択したプレーヤーの枠内で、と前提が付く訳です。

まあ、屁理屈じみた話ではありますね。我ながら面倒くさいので、件の知人には「そうだね」とだけ答えることにしています。もしかしたら、ここを読んで僕だと気付いたりするかな。そういう訳なんですよ。

2008年9月20日土曜日

SR-71A製品写真公開

先ほど、Head-FiにてRay Samuels氏がSR-71Aの写真を公開しました。

特注のノブって、このボリュームつまみのことだったのかな。



写真拝借。小さいですね。

2008年9月17日水曜日

SR-71A送金

Ray Samuels AudioのSR-71Aですが、こちらがメール出してから20分と経たずにRay Samuels氏から返信が来ていたようです。なんと素早い。

という訳で送金してしまいました。こんな無駄遣いして良いのかなあ。

なお、Ray Samuels Audioに注文する際の日本への送料(Fedex)は43ドルだそうです。諸々足してから1.042を掛けると、支払う料金になるので参考にしてください。

Ray Samuels Audio SR-71A正式発表

先ほどHead-Fiで、Ray Samuels氏がSR-71Aの発表を行ないました。

TTVJで明らかになっていた通り、価格は450ドルだそうです。ボディ色は3種あり、標準がBlackで、オプション色はClear/WhiteとDark Grayだとか。オプション色の設定はそれぞれ15ドル追加とありますね。

プレオーダー割引の類はなく、450ドルで500台売り切りとなりました。

それから、一律の米国外配送料設定はやめたそうなので、住所を添えて問い合わせる必要があるようです。

今週中には特注のノブが到着するので、写真も公開できるとか。

だいたいこんなところでしょうかね。割引特典などがないので、クーポンコードを活用できるTTVJに注文した方がお得かもしれません。ただ、ちょっと別に欲しいものもあるので、僕はRay Samuels Audioの方にメールを出してみました。

2008年9月16日火曜日

Ray Samuels Audio SR-71Aに動きが

Ray Samuels Audio製の新作ポータブルヘッドホンアンプ(PHPA)、SR-71Aの話です。

ようやく公に動き始めたようです。まずはHead-FiのSR-71A待ちわびスレにRay Samuels氏本人のポストが。

「SR-71Aはきっとホリデーシーズン(11月第4木曜日以降)にならないと出ないんだ、そうに違いないんだorz」的な発言(意訳)に対し、

Can't say much here but we hope to have our post by tomorrow in the member of the trade sponsored threads. Waiting for the custom knobs to arrive. We will post the pictures also. This is not the Holiday release amp.
(大まかに) 今は多くを語れないけど、明日には何か書ければ良いなと思ってる。特注したツマミ待ち。写真も投稿するよ。あとホリデーシーズンのアンプにはならないから。


というわけで、明日には今後の予定(プレオーダーの有無とか)なんかが分かりそうですね。

それと、TTVJがSR-71Aの販売ページを設けました。事前注文受付なんでしょうかね?金額は450ドルとなっています。入荷予定は9月末であるとも。写真はSR-71AではなくSR-71ですが。

2008年9月13日土曜日

Meier-AudioのCORDA 3MOVEって何だ?

こんな話が2ちゃんねるのポタアンスレに出ていました。規制で書き込めないので、勝手に引用しますね。

それはそうとエアリーに3MOVEが入荷したんだけど・・・
Meierさん所にはのってないね?
見た感じMOVEと2MOVEを合わせた感じなんだが、情報求む


該当のページはこちらで、このような写真を掲載しており、確かにCORDA 3MOVEと明記しています。そしてMeier-Audioの製品情報ページでは、なるほど該当する製品の掲載がありません(これを書いた時点で)。

はてこれは一体?

ということで、エアリーとMeier-Audioの両方に問い合わせてみました。

メールを出した時間が、ドイツ時間で金曜日午後6時半、日本時間で土曜日午前1時半でしたから、せめてもうちょっと早ければ、ドイツのワーキングタイムには間に合ったのですが、このタイミングではちょっと時間がかかりそうです。

と思っていたら、日本時間の土曜日午前6時にJan Meier氏から返事が来ました。筆まめですね。同氏曰く、

Yes, this amp is new and will be on my own shop soon.


だそうです。細々と製品説明をするMeier-Audioのことですから、詳細はサイト掲載まで待つことにしましょう。

追記:と思ったら、もう出てますね。詳細ページがありませんが、基本的に2MOVEと同じと書いてあるので、ゲイン切り替えがスイッチになり、中身を出さずに済むようになったこと以外、特に変わった点はないということでしょうかね。

さらに追記:日本時間の土曜日午前11時前頃に、エアリーからも返事が来ていました。みんな仕事してるなあ。曰く、

3MOVEはMeier-Audio(Corda)の新型アンプで、2MOVEの後継機にあたります。 変更点は
1.外装・色は1種のみ(2MOVEはシルバー、黒有り)--- サイズ上は全長が3mm短くなっただけですが、縁がなくなったためか少しふっくらした感じです。
2.ゲイン(利得)切り替えがバッテリーボックスを開けるだけで可能(2MOVEはアンプ基板を取り出す必要有り)とメーカ仕様上は大きな変更ではありません。 実際には細部のチューニングが行われているものと思われます。

だそうです(改行だけいじりました)。最後の一言がちょっと気になりますね。

2008年9月11日木曜日

Predatorのゲイン設定の話

Ray Samuels Audio製ポータブルヘッドホンアンプ(PHPA)のPredator、のゲイン設定の話です。細かい。

Predatorには、ゲイン切り替えスイッチがあり、High、Mid、Lowの3段階に設定できます。インピーダンスが小さく感度の高いイヤホンなどを使う場合、ゲインを低く抑えることで、ボリューム操作に余裕ができるため使いやすくなります。Predatorの場合、Lowゲインの設定値は1なので、まさにそういう目的で用意したのでしょう。

ただし、このゲインを変えると、音の傾向も変わります。変わるといっても、全く別物になるのではなく、傾向差といって良い程度です。

具体的には、ゲインを下げるほど音の耳あたりが柔らかくなり、同時にウォーム傾向も強くなります。ウォーム傾向が強いといっても、低域側が持ち上がるというより、高域側が抑えめになっていく感じです。特にLowゲインに設定したときが顕著で、少々ウォームに傾きすぎているのか、楽曲によっては高いところまで音が伸びきる前にロールオフしていく様子が分かります。

歌が好きな僕としては、ソプラノの詠唱などを聞く際に、Lowゲインだとやや不満が残りますね。

もちろん、楽曲や好みによってはLowゲインの傾向の方が好ましい場合もあるでしょうが、個人的には、Highゲインに設定した方がPredator本来の姿ではないかという気がしないでもありません。

Highゲインの設定では、上記のような高域のロールオフは全く気にならず(それでもウォーム気味といえばウォーム気味なのですが)、柔らかめながらも他のゲイン設定時に比べてメリハリの利いた音を楽しめます。

ただ、こちらにも問題はあって、Highゲインの設定値が11とかなり大きいことです。おそらくですが、低インピーダンス高感度のイヤホンだと、ボリューム設定の余地がほとんどなくなってしまうでしょう。

という訳で、もし低インピーダンス高感度のイヤホンとPredatorを組み合わせて使う場合、Midゲイン設定がお勧めかと思います。こちらの設定でも高域のロールオフは余り気にならず、なおかつゲイン値も4と控えめですから、高能率イヤホンでもさほど使い勝手は悪くないかと。

なお、僕は高能率イヤホンを使ったことがないので、もしかするとそういうイヤホンなら、Lowゲインでも異なった聞こえ方になるという可能性は捨てきれません。念のため。

追記。今Predatorのおしりを見たら、MidではなくMedでしたね。MiddleではなくMediumだったか。

2008年9月7日日曜日

さらば2chポタアンスレ

しばらく前から2ちゃんねるの「ポータブルアンプ持ち歩いているやつ」スレに書き込めなかったので、ずいぶん規制期間が長いなあと思っていたのですが、どうやらODN全体が永久規制になったようですね。

じゃあ携帯電話で、と思い立ったものの、通話にしか使ったことのないこの身には、文章を打ち込むことなどとうてい無理だと実感した次第です。

時々荒れることもありましたが、わりと好きだったスレだけに残念至極。さすがにプロバイダを変更するのは、仕事上のデメリットが大きいため、それも無理な話でしょう。

愚痴を並べましたが、最後に万感の思いを込めて一言「さらば2chポタアンスレ」(銀河鉄道999ばりに)

2008年8月21日木曜日

Predatorにマイナーチェンジ?

またしても、Ray Samuels Audio製ポータブルヘッドホンアンプ(PHPA)Predatorの話です。

先般、6moons.comに載ったPredatorのレビューを何となく読んでいて気付いたのですが、その記事の写真で見るPredatorと、手元にあるPredatorを比べると、ボリュームつまみが微妙に異なります。



1枚目が6moons.comに掲載された写真で、2枚目はPredatorの製品情報ページにある写真です。

手元のPredatorは、後者のものと同じローレットの刻みが細かいつまみが付いていました。まあ、つまみ程度でマイナーチェンジもへったくれもない訳ですが、ローレットの粗い方が何となく使いやすそうな気がしますね。指掛かりが良さそうだし、汚れも溜まりにくそうです。

2008年8月19日火曜日

Stereophile誌にPredatorのレビュー記事掲載

お盆の休み明けで、果てしなくぐだぐだした生活を送っておりますが、話に聞くところによりますと、米国のオーディオ雑誌Stereophileが、Ray Samuels Audio製ポータブルヘッドホンアンプ(PHPA)のPredatorについて、レビュー記事を掲載(9月号)したそうです。

現物を見ていないので、該当の記事がどのような内容か知らないのですが、Stereophile誌によるPHPAのレビュー記事は、久しぶりではないでしょうかね。記憶によれば、直近だと一昨年に同じくRay Samuels Audio製PHPAのHornetについて、レビュー記事を掲載していたように思います。

Stereophile誌といえば、創刊40数年を数える老舗オーディオ誌の1つで、僕が初めてPHPAの存在を知ったのも同雑誌のレビュー記事だったはずです。確かその時は、HeadRoomのCosmicだったような覚えが。

今では、Stereophile誌も印刷媒体だけでなく、デジタル版も販売しているとか。久しぶりに購読してみようかと思ったり思わなかったり。

2008年8月4日月曜日

Ray Samuels Audio SR-71Aの初(?)写真

Ray Samuels Audioが、新型ポータブルヘッドホンアンプ(PHPA)としてSR-71Aというモデルを準備している、との話は伝わっていましたが、シカゴのミニミートでも(すでに何度目かの)お披露目があり、Head-Fiの感想スレに(多分初めて)写真が載りました。

この写真の右下にある黒いiPodがつながっているむき出しのアンプがそれです。

皆さんの感想ですが、言及している人は基本的にべた褒めですね。まあこれはお約束というか、気に入らなければわざわざつまらないことは書かないって言うだけの話なのですが。

いつぐらいに受注開始ですかね。遅くても年内に発注可能になると良いなあ。

おっと、こちらの動画では大写しに。

といっても、従来版のSR-71と比べて、大まかな構造が特に変わった様子はない、くらいしか分かりません。

2008年7月27日日曜日

最近のPredator

Ray Samuels Audio製ポータブルヘッドホンアンプ(PHPA)のPredatorの話です。

相変わらず快調に動いているのですが、最近ボリュームの手応えが悪くなってきました。

具体的には、ボリュームを少し回そうとゆっくり力をかけてゆくと、コキンという手応えとともに回り始めるという感じです。回り始めに必要なトルクが最も大きく、回り出してからは必要なトルクが小さくなるとでも言いましょうか。

ほんのちょっとだけ音量を変えたいときに難儀します。

これは、回転に必要なトルクがなめらかに立ち上がるSR-71のボリュームとは大違いで、正直安っぽい手応えと言わざるを得ないでしょう。

小さなボリュームで、なおかつボリュームつまみも小さいのだから、ある程度は仕方のないことなのかもしれません。ただ、夏前頃までは割とスムーズな操作感だっただけに残念です。

つまみを大きなものに交換すれば、もう少しましになるような気もしますが、本体のサイズが小さいだけに、つまみを大きくするとプラグやスイッチに干渉してしまいそうで、なかなかこれといったものに巡り会えません。

2008年7月19日土曜日

oort-cloud.lab Augline LOD


oort-cloud.labに制作を依頼したラインアウト用Dock(LOD)です。ケーブルには、武藤製作所のAug-Lineを選びました。

購入当時、oort-cloud.labではPaypalによる決済を受け付けていました(今も可能なのかは知りません)。日本eBayが大ゴケしたことも関係あるのか否かはともかく、日本国内の決算手段として全く普及しなかったPaypalを国内のビルダーが使うところが興味深いと感じたため、購入に至りました。

変な動機ですが、時に何かを買うとはそういうものなのです。

非常に柔らかいケーブルで、弾性も小さく、写真の通りいったん曲げるとそのままの形を維持します。最初にバランス良く曲げると、後々使っていて気持ちが良いです。

さてその音ですが、ふわふわと膨らむような音が特徴的で、情報量はそれなりに残っているものの(比較的多い方でしょう)、ディテールが少し埋まり気味です。特に低域側の膨らみ方が大きいと感じました。

ディテールに欠ける分、奥行きの表現が甘くなる一方で音の密度感は高くなり、暑苦しい音楽と変にはまったりするところが愉快ですね。

使用頻度はApureSound製のLODに譲るのですが、時折これで聴きたいなという日があります。

たとえて言うなら、日頃は間食に水菓子しか食べない僕だけど、たまに豆大福も食べたくなる。そんな感じです。

2008年7月12日土曜日

過熱するPortaphile V2^2

マスメディアを全く見ない人なので、梅雨が明けたのかどうか知りませんが、今日は少し夏っぽい暑さがきたようです。

そこでふと思いついて、2時間ほど音を出していたPortaphile V2^2 Maxxedの温度を測ってみました。

計測ポイントは、ケース下面の中央部分です。放射温度計で測りました。室温が32度だったのに対し、Portaphileの温度は38.5度もあります。これは人肌どころではないですね。実際に触ってみても、暖かいというより、やや熱いと感じるほどです。

僕の住む東京も近年は過熱化の一途を辿っていますが、そんな東京の夏をPortaphileは乗り切ることができるのでしょうか。

夏場に熱いものを身の回りに置くのは、鬱陶しいことこの上ないですが、Portaphileの場合は何やら電気を贅沢に消費しているな、という変な満足感もあったりして、何とも微妙なところです。

ちなみにSR-71の場合、温度は室温とほとんど変わりません。一方Predatorは、ほんの少し室温よりも高くなっていました。

2008年7月7日月曜日

APureSound LOD

APureSoundのラインアウト用Dockケーブル(LOD)です。

去年の夏頃購入したので、まだミニプラグにロゴ入り熱収縮チューブが付く前のバージョンですね。この時は、ミニプラグをクロームにするかブラックにするか選択できました。今もできるのかもしれませんが。

写真の通り、ミニプラグはNeutrikです。それ以外にもSwitchcraftが選択できますが、Switchcraftのプラグは表面が汚れやすい(硫化?酸化?)ので、可能な限り避けるようにしています。

いくつか試したLODのなかでも、音の情報量が最も多く、正確を期すなら情報量の損失が最も少なく、こればかり使っているお気に入りです。

ただ、ケーブルはかなり固く、写真にある通り長期間使っていてもこれ以上の曲がり癖がつきません。柔らかなLODと比べると、薄手のnanoと小型PHPAを組み合わせた場合、かなり強めのテンションがかかりそうです。

低音が余計に膨らむようなことがなく、個人的には好みなのですが、低音不足と感じる人もいるかもしれません。

2008年5月5日月曜日

Headsixミニジャック問題の覚え書き


Meier-Audio製ポータブルヘッドホンアンプ(PHPA)、Corda Headsixの話です。前回書いた、ミニジャックのゆるみについて、後々対策する気が起きたときのため、いろいろな寸法を採寸しておきます。

まずは、検討中の解決方法の1つめから。

前回、「まず考えられるのは、上で書いた通りフロントパネルの表側からミニジャック周辺を削り込むことです。」と書きました。そこで、フロントパネルの厚さから見ていきましょう。

最初の図は、フロントパネルのミニジャック周辺の断面図です。模式図ですから、縮尺はあてにしないでください。左側が表で、右側が裏です。フロントパネルの裏側を見ると、ミニジャック部品の肩部分の張り出しを逃がすため、ジャック穴の周囲にザグリ加工を施しています。

寸法は、a=3.540ミリ、b=2.425ミリでした。従って、表側から1ミリくらいの深さでジャック穴周辺を削り込んでも、貫通したり、強度に不安が出るようなことはなさそうですね。この方法は有望かもしれません。

次に、基板もしくはフロントパネル裏面の加工で、基板自体を前に出す方法です。

前回、「したがって、基板自体をもう少し前面側に持ってくるには、1:基板の前縁を1ミリちょっと削る。2:フロントパネル裏側の基板があたる部分に、深さ1ミリちょっとの溝を掘る。という加工で解決しそうです。」と書きました。

その際、ミニジャック部品の本体部分が基板前縁に対して、あまり大きく張り出していると、ミニジャック部品自体で支える形になり、強度的に望ましくありません。

2つめの図は、基板のミニジャック部品周辺の位置関係を示す模式図です。赤い部分がミニジャック部品で、緑の部分が基板を示します。

寸法を挙げていくと、c=22.500ミリ、d=23.150ミリで、ミニジャック肩部の張り出しは0.65ミリでした。

最初の図から考えて、フロントパネル裏面にあるザグリ穴の深さは1.115ミリですから、フロントパネルに対して、基板を相対的に前進させるにしても、フロントパネル裏面にあるザグリ穴の深さが足りず、このままでは0.5ミリ弱しか前に出せませんね。したがって、こちらの方法はあまり有望ではないかもしれません。

最後に、全体的な位置関係を模式図で示しておきます。

2008年4月28日月曜日

Headsixのミニジャック問題

Meier-Audio製ポータブルヘッドホンアンプ(PHPA)のCorda Headsixの話です。このPHPAには、工作上の配慮不足に由来する問題がいくつかあり、その内容と対策は「ポータブルヘッドホンアンプまとめサイト」に書かせていただきました(ホットボンド関係のものを除く)。

その中で、手軽な対策が不可能な問題が1つあります。それが、ミニジャックの緩みやすさです。

上述したサイトの内容と重複しますが、具体的にどういう症状かというと、Headsixの入力側でも出力側でも良いのですが、ミニプラグを差し込んだ後、そのミニプラグを少し回転させると、するりと押し出されてしまい接触が断たれます。

結論から先に書くと、これはミニジャックへの差し込みが浅いため、ミニジャック内の電極がミニプラグのくびれ部分を完全にキャッチしていないせいです。なぜ完全に差し込めないのでしょうか。

現物を観察すると分かるのですが、この写真にある通り、ミニジャックの筒先がフロントパネルの表面よりも引っ込んだ位置にあることが原因です。

このように、やや奥まった位置にミニジャックを配置するにしても、通常はジャックの筒先周辺を削り、筒の先端を露出させるのが常識です。そうでなければ、完全な差し込みを期待できません。

流通している写真を見る限り、現行品のXXSや2MOVEも同様の問題を抱えているように見えますが、どうなんでしょうかね。

なぜMeier-Audioがこのような設計を行なったのか定かではありませんが、対策を考えてみましょう。

まず考えられるのは、上で書いた通りフロントパネルの表側からミニジャック周辺を削り込むことです。直径1センチくらいのドリルで、センターを合わせて1ミリちょっと削ればいけそうですが、この工作だけのためにドリルを買うのは難儀な話ですね。(可能性を検討してみました)

もうひとつの手だては、フロントパネルに対して内部の基板の位置をもう少し前に出す方法が考えられます。分解すると分かるのですが、Headsixではフロントパネルの裏側に、基板の前縁が接触することで位置関係が決まっています。基板に取り付けられているミニジャック部品の本体部分は、基板の前縁よりもややせり出していますが、これを逃がすために、フロントパネルの裏側には円形に削り込んだくぼみを加工してあります(これと同じ加工を表側にも行なってくれたら良かったのに)。

したがって、基板自体をもう少し前面側に持ってくるには、1:基板の前縁を1ミリちょっと削る。2:フロントパネル裏側の基板があたる部分に、深さ1ミリちょっとの溝を掘る。という加工で解決しそうです。

しかし、基板を削った場合に回路を損傷する恐れがあることや、どちらを削るにしても、ミニジャック部品自体に対するフロントパネル裏側のクリアランスが十分残っていなければ、結果的に基板をフロントパネルに押しつける力を、ミニジャック部品だけで(もっと細かく言えばミニジャック部品の足だけで)支える形になってしまい、長期的にはミニジャック部品もしくはその足をとめているハンダが損傷する恐れがあります。(可能性を検討してみました)

というわけで、さてどうしたものか、と僕の考えは止まってしまったのでした。やはり表側を削るべきかなあ。

2008年4月27日日曜日

夏も近づく

もうじき四月も終わりですが、三寒四温などと言いまして、まだ肌寒い日が続いたりします。とはいえ、五月も目前に迫っており、五月と言えば、夏も近づく八十八夜なわけでして、そろそろ夏物の準備を始めようかと考え出してもおかしくはありません。


暖かくなってくると、さすがにヘッドホンを被るわけにもいかず、ヘッドホン好きな僕でも自然とイヤホンに手が伸びるようになります。というわけで、イヤホンと組み合わせた時の使いやすさを考える上で気になる、ゲイン値の低いポータブルヘッドホンアンプ(PHPA)、中でもゲイン1(+0db)の設定が可能なものを、知る限り挙げてみました。



まずは、手持ちの中からRay Samuels AudioのPredatorです。個人的にはUSB DACが不要なのですが、かならず付いてきてしまうので、仕方ありません。ヘッドホンとの組み合わせでも、良い感じに愛用しています。僕的に言えば、おそらく今年の夏は大活躍するでしょう。


以下、持ち合わせていないPHPAを挙げていきましょう。こちらは同じくRay Samuels AudioのTomahawkです。イヤホン用だとケースに大書してあるのが印象的です。一頃ほどではないにせよ、かなり人気はあるようですね。それでも、僕の知る限りで最も新しいシリアル番号は1000番に届いていなかったのですから、なんて規模の小さな市場なのでしょうか。


続いてLeckerton AudioのUHA-3です。これもPredatorやTomahawkと同じように小型で、軽装でいたい季節には合いそうですね。そしてやっぱりというか、USB DAC付きです。ただし、TIの2702だけを使った構成とは異なり、レシーバに2706、DACにCirrusのCS4344を使っています。もしかしたら、と思わなくもありませんが、やはり僕にはUSB DACの需要がないので、関心止まりですね。


そしてもう1つ、Meier-AudioのCORDA 2MOVEです。同じMeier-Audio製のPHPAでも、小型の方のHeadsixとXXSには、ゲイン1の設定がありません。不思議ですねぇ。これもまたUSB DACを備えていますが、2702だけでレシーバとDACを兼用する構成です。軽装用には、微妙に大きいでしょうか。そう感じる人が多いかもしれません。


僕の知る限り、ゲイン1の設定が可能なPHPAはこれらの製品たちです。ほかにもありそうですが、どうなんでしょうかね。それにしてもBloggerはレイアウト機能が貧弱だなあ。

2008年4月21日月曜日

Go-Vibe V5


今はなきポータブルヘッドホンアンプ(PHPA)のGo-Vibe V5です。一時期ちょっと流行りましたね。

国内の音響製品販売店が、代理店業務を試みたりとかしてましたっけ。残念ながら失敗に終わったようでしたが。一括りにガレージメーカーとはいっても、色んな意味でその実情はピンキリです。ガレージ的なところは、とことんガレージ的で、サイドビジネスどころか、単なる余暇だったりしますから、契約で縛ってビジネスをさせるには無理があったのでしょう。

最近ではほとんど使わないのですが、SR-71とGo-Vibe V5を気分によって使い分けるという時期がありました。

鳴らし始めは結構雑な音がしましたが、落ち着いてくるとどこか艶っぽい音に聞こえたりして、なかなか楽しいアンプです。

音場は狭くディテールも甘めなのに、かえってそんなところが60年代のロックなどにはまったりします。

最初に「今はなき」と書きましたが、これは手放したという意味ではありません。基本的に、使わなくなった機材は手放すのですが、このアンプは手元に残っていますね。なぜなんでしょうか。理由は僕にも良く分からないんです。